皆さんは、「制服ディズニー」という言葉をご存知ですか？
大学生などが、高校時代の制服を着て
東京ディズニーランドに行くことを言うんだそうです。
ちょっと変わったコスプレですが、高校時代は許されなかった
カラーリングに、ネイルに化粧もバッチリで、
スカートだって制服検査では大目玉をくらいそうなほど短くして
東京ディズニーランドを闊歩するんだそうです。

これ、何が良いのかと言うと、高校時代の懐かしいワイワイ感、
仲間との一体感を味わえるということなんですね。
この現象を、専門家の先生たちが色々と分析しているんですけれど
「非日常性が強い東京ディズニーランドで、自分達もコスチュームを
　まとってより一層の一体感を味わいたいのではないか・・・」
「今の現状と正面から向き合うことを避けた、現実逃避？！」
など、意見は様々。
皆さんは、どう捉えますか？

さて、お砂糖は脳のエネルギー源ということで
この番組では、毎月一回頭脳明晰で広く世の中に
名を知られた人物にスポットを当てています。
今日は、ライフスタイルの提案者
「ラルフ・ローレン」をピックアップします。

ファッションブランド、「ラルフ・ローレン」の創業者ラルフ・ローレンは
1939年10月14日、アメリカのニューヨーク州ブロンクスに生まれました。
彼はファッション学校には通わず、セールスマンとして
ブルックス・ブラザーズで働いた後、1967年にネクタイ店を開業し
彼自身のラベル「ポロ」を含むネクタイを販売したんです。
ラルフ・ローレンのファッション王国はその後、
10億ドルのビジネスに成長することとなります。

1971年から婦人服も手がけています。
1977年の映画「アニー・ホール」で、主演のウディ・アレンと
ダイアン・キートンが彼の服を着たことで
「アニー・ホール・ルック」と称され一世を風靡しました。
一昨年、2006年3月30日、東京表参道にアジアの旗艦店となる
「ラルフ・ローレン表参道」をオープンしたのは
記憶に新しいですよね。

そんな彼も全てが順風満帆だったわけではありません。

1987年、雑誌「タイム」の「時の人」として
表紙を飾るなど絶頂期を迎えていた彼ですが
耳鳴りに悩まされ、病院で検査を受けたところ「脳腫瘍」と分かったのです。

「検査結果を聞いたとき、恐怖映画の中にいるようだった」と告白しています。

けれども、秋・冬のコレクションを控えていた
ラルフ・ローレンは8ヶ月間耐え、4月の発表を終えると
すぐに手術のため入院。
手術は成功しました。

そして、彼は体調が回復した時、自分自身が
以前のように神経質でなくなっていることに気付きました。

以前は、アトリエで仕事をしているときは、教祖のようで、スタッフが
「今にもお経を唱える始めるのではないか」と思うほど
ピリピリした雰囲気だったのです。
「もし、命拾いしなかったら、引き続き神経を
　とがらせていたでしょう」と彼は語っています。

そして、ラルフ・ローレンを語る上で面白いエピソードというのがあります。
有名人には俗説というのがつきものですが、彼もまた然りだったんですね。

ニューヨークの下町生まれ、ユダヤ人の家系だった彼は、その経歴から、
「家は、貧しく、それだけに、デザイナーとして成功すると、
　華麗なるギャツビーに象徴されるような
　高級生活の提案者になった」という話が、
まことしやかに流布されたのです。

実際は、彼の実家は決して貧しくはなく、必要なものは、
何でも与えてもらっていたんだそうですよ。

ラルフ・ローレンと、俳優であり映画監督でもある
ウディ・アレンは、親友同士です。

かつて、ベティ・フォード大統領夫人を
ウディ・アレンがエスコートしたときに
タキシードに白いスニーカーをはいていたんですが、
その演出をしたのは、ラルフ・ローレンでした。

そのタキシードもローレン自身のものだったといいます。
ラルフ・ローレンは、大病をした後こんな言葉を残しています。

「成功するために仕事をするのではなく、これからは、
　楽しみのために仕事をしたいと思う。
　なぜなら、脳手術のあと、自分が多くの人の助けで
　存在していることがわかったから」

それでは、また来週！