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2008年11月21日

物語の中のお菓子、ワッフルのお話

今日は、物語の中のお菓子ということで
「スプーンおばさんのゆかいな旅」に登場する
ワッフルをピックアップします。

今日お話しする「スプーンおばさん」は、
どこにでもいそうな、おばさんとおじさんが主役です。

主人公のスプーンおばさんは、ノルウェーの田舎に暮らす普通のおばさんです。
ただし、時々急に体が小さくなって、スプーンくらいの
大きさになっちゃうんですけどね。

普通の人ならば、驚いてパニックになってしまうところですが、
このおばさんは、慌てず知恵を絞って
いつもと同じように家事をこなしてゆくんです。
なかなかの肝っ玉おばさんだったんですね!

このお話は、ノルウェーの作家、アルフ・プリョイセンが書いたもので、
シリーズは、3冊出版されています。

その第3巻に登場するワッフルがとっても美味しそうなんです!

ワッフルは歴史の古いお菓子で、12世紀の終わり頃、
当時祝祭日に教会の入り口などで焼かれて、
訪れた人は出来たてのワッフルを食べていたようです。
スカンジナビア諸国はパンケーキが有名ですが、
ワッフルもよく食べられていて、北欧のワッフルは、
コケモモなどのベリーの自家製ジャムと一緒に
サワークリームを乗せるのが特徴なんです。

甘酸っぱいベリーのジャムに、ちょっぴり酸っぱいサワークリーム。
クリームは、コクがあってとってもなめらか!
それをアッツアツのワッフルにたっぷりとかけると、
しゅわっと融けてすっごく良い香り~。
想像しただけで、よだれが出ちゃいますね(笑)

さて、この「スプーンおばさんのゆかいな旅」で、
おばさんは、ご主人と出かける
ドライブ旅行のお供にワッフルを作ります。

おばさんは、こんな風に歌いながら陽気にドライブの準備!
「さぁ焼こうよ 焼こうワッフルを とてもきれいに 
 ぱりぱりと 持っていこうよ コーヒーに泡立てクリーム それにパン」
なんだか、嬉しくなっちゃいますね。

おじさんが、旅先では、ホットドッグを買おうよ、とか、
スナック・バーへ寄ろうと言っても、おばさんは食べ物は
持って行くのよ~♪とお料理をこしらえバスケットに詰めます。

この物語を読んでいると、朝早―く起きて、手作りのお料理を携えて、
ドライブに出かけたくなるんですよね。

ところで、北欧の物語というと真っ先に思い浮かぶのは
フィンランドの「ムーミン」です。
フィンランドでは、日本で言う小学校5、6年生の子供(息子も含めて)に、
お父さんが、夜眠る前に、物語を読み聞かせするのが
一般的なんだそうですが、ムーミンなども読まれるそうですよ。

子供向けのお話の中にも、非常に哲学的な要素が
含まれている物語なんですよね。

同じように、この「スプーンおばさん」のお話にも、深いものがあります。

長年連れ添った夫婦でも、意見が合わなかったり、
価値観が違ったりということはいっぱいあります。
でも、それを含めて夫婦、という事が見事に描かれた物語りなんです。

ご亭主は、カッコ良くも、頼りになるわけでもなく、平凡な初老のおじさん。

でも、おばさんは、小馬鹿にしたり不平をこぼしたりしません。

「あんたは、毎日毎日、せっせと働いて
 あたしをやしなってくれる」と感謝しています。
そして、おじさんはというと、おばさんの姿がちょっと
見えなくなったなと思ったら、身体が小さくなって
厄介な目に合っていないかなと心配しあちらこちらおばさんを探します。

「お前が困っているなら助けにいかなきゃって、
 そればかり考えていたよ」とおじさんは言うんですね。
それを聞いたおばさんは、そっと涙ぐみます。

この物語は、子どものためのお話というよりも、
大人にこそ読んで欲しい夫婦の深い絆が感じられるお話です。

余談ですが、先日現在、スガイシネプレックス・札幌劇場で
公開されている映画「イエスタデイズ」の舞台挨拶で、
主演の塚本高史さんが、登場。私がお相手させて頂いたんです。

この「イエスタデイズ」も、父と息子の心模様、和解と、
愛情を描いた非常にいい作品!深い作品なんです。

仲たがいしている余命幾ばくもない父から、昔の恋人を探して欲しい。
そのひととの間には子どももいるかもしれないと告げられる息子。
仕方なく恋人探しに乗り出す彼の前に現れたのは、
自分と同い年、若き日の父だった。というお話です。

塚本高史さんと、父親役の國村隼さんは、とってもウマが合って、
撮影の合間に海の見えるテラスに出て、タバコを吸いながら、
カモメがたくさん飛んでくるんで、2人でアフレコをしながら過ごしたそうです。

カモメ(1)「寒いねぇ~」

カモメ(2)「ホントだね~ん」

ってな感じでしょうか(笑)

塚本さんは木更津キャッツアイでブレイクしたわけで、
カモメごっこは、やりそ~♪と、イメージ通りですが、
國村さんって、「ブラック・レイン」などにも出演した硬派で
渋―いイメージなのに、そんなことするんだーー!って、
ちょっと笑っちゃいました。

この「イエスタデイズ」には、重要な役割として
クリームソーダが登場するんです。
まだ、ご覧になっていない方、ぜひ、劇場でご覧下さいませ。

それじゃあ、また来週!


  
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