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2008年5月23日

うぐいす餅のお話

今日は、「うぐいす餅」のお話です。

2週間ほど前、近くの公園に犬の散歩に行ったら、
「ほーほけきょ!」と聞こえてきたではありませんか!!

かっこうのさえずりは、毎年良く聞くけれど、
「ほ~ほけきょ♪」はすっごく珍しくって
しばし立ち止まって聞き入ってしまいました。

その後、母の日の集まりで実家に行き、母や兄弟たちに
「ほーほけきょ」って、何だっけ??
と基本的な質問を投げかけたところ

「それは。ほととぎすだ」

「いや、うぐいすだ!」

「うぐいすは、北海道にいないんじゃないの?」

「ほととぎすと、うぐいすは、同じ仲間じゃないの?」

などなど、みんなして、てきとーな事ばっかり言い放ちました。

さすが、私の家族!
いい加減きわまりありません(汗)

そこで、家にあった辞典で調べてみたところ
ほーほけきょ!は、うぐいすだと判明。

では、「ほととぎす」ってなんなのか?!
ほととぎすは、北海道には珍しく、鳴き声は
「テッペンカケタカ♪」と言います。
カケタカの部分を高くすると、感じよく似せられます。

さらに、ンを少しのばすと、もう、かなり「ほととぎす」です。

では、ご一緒にどうぞ!

「テッペンカケタカ~」


さて、そんな鳥たちの鳴き声も賑々しい春。

中でも、うぐいすは、春を象徴する鳥です。

姿は見えねど、美しい声に魅了される、春告げ鳥。
そのうぐいすの名前を冠した和菓子が、緑色の美しいうぐいす餅です。
ですが、なぜうぐいす餅が緑色なんでしょうか?

というのは、うぐいすって、緑色ではなく、茶褐色の鳥なんですよね。

でも、うぐいす色といえば緑を意味し、うぐいす餅も薄緑をしていますよね。

どうして、うぐいすイコール緑となったのか、というのには
いくつかの説が唱えられていますが、有力とされているのが
メジロとうぐいすを混同してしまったのでないか、という説です。

梅の枝によくやってくる緑色のメジロを、うぐいすと間違え、
「うぐいす色=緑色」という誤解が生まれた説です。
確かに、同じ木にやってくる鳥を勘違いしてしまうというのはありえそうです。

ともあれ、うぐいす餅という名は風流で、春にはぴったりの名前です。
メジロ餅じゃあ、感じが出ませんもんね。

うぐいす餅は、目で楽しむのはもちろん、独特の食感で、
ファンの多い和菓子でもあります。
こし餡の入った求肥(ぎゅうひ)のお餅を鳥の形のように、
端を少しすぼめているのが、うぐいす餅の外見的な特徴です。

ちなみに、求肥とは白玉粉や餅粉に砂糖と水を合わせて、
柔らかく練りあげた生地のこと。

半透明で弾力性があり、上品な口当たりが持ち味です。
そして、うぐいす餅のあの美しい黄緑色は、お餅全体にまぶした、
青えんどう豆を挽いたきな粉の色なんですよ。

うぐいす餅の元祖とされるのが、奈良県大和郡山市にある和菓子店・本家菊屋です。

本家菊屋は、豊臣秀吉が1584年に郡山城に入城した際、
郡山城大手門の入口で商いを始めたという老舗。
城主の豊臣秀長が秀吉を招いて城内で茶会を開いた時、店主の菊屋治兵衛は
秀長から「何か珍しい菓子を造れ」という命を受けました。

そして、菊屋治兵衛が作り上げた餅を秀吉は、いたく気に入り、
「以来この餅を鶯餅と名付けよ」と言ったとか。
こうして、世にも美しい和菓子、うぐいす餅が誕生したというわけです。
うぐいす餅と命名されたこの美しいお餅は、庶民の間にも広がり、
春を象徴する和菓子として、愛されてきたんですね。

余談ですが、うぐいすは、日本三鳴鳥(にほんさんめいちょう)の一種です。

日本三鳴鳥とは、古来から絵画に描かれていた鳥や、飼育されていた鳥の中から、
囀声の美しい代表種を指すそうで、
うぐいす、コマドリ、オオルリが、日本三鳴鳥なんだそうですよ。

因みに、ほととぎすさんは、うぐいすさんの巣に卵を産んで、
うぐいすさんに育ててもらうそうで
「他鳥の巣に卵を産むんでない!」と、叱りたくなる、こちらは、迷鳥でしょうか。

落ちがついたところで(?)それでは、皆さま、また来週!


  
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