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2008年1月11日

ジンジャー・パンのお話

今日は、「風にのってきたメアリー・ポピンズ」の
お話に登場するジンジャー・パンのお話。

この物語は、第二次世界大戦前の「古き良き時代」と呼ばれた頃のお話です。

ロンドンの桜並木通りにあるバンクス家にメアリー・ポピンズが
こうもり傘で、やってくるところからこのお話は、始まります。
メアリー・ポピンズは、子ども達を養育する保母さんなんですよね。
風に乗ってやってきた彼女は、バンクス家の子ども達を、すぐに虜にしてしまいます。

なにしろ、彼女は、階段の手すりに腰掛けて、するすると2階へすべり上がったり
手提げカバンの中から、肘掛イスや、ベッドまで取り出してしまうんですから。
そりゃあもう、彼女の魔法に釘付けになってしまいますよね。

そんなユーモラスなこのお話の中に、コリーおばさんが作る
ジンジャーパンというのが登場するんですが
これが、なんとも素敵なんですね。
やせっぽっちのコリーおばさんのお店は薄暗くって、
そこに色の黒い乾いたジンジャーパンが
いくつもいくつも並べられているんです。

その平らな、一つ一つのジンジャーパンには、金色の星飾りが一面についていて
その輝きで、店の中がほんのり明るく見えるほどなんですね。
それで、子ども達は、パンをかじったあと、金の星飾りをとっておくんです。
すると、夜中にメアリー・ポピンズとコリーおばさんが、
子ども達がしまっておいた金紙の星飾りを取り出し
夜空に大きなハシゴをかけて、ノリでペッタンペッタンって、貼り付けてゆくんです。

そして、その紙の星は、本物の星となってひときわ明るくまたたき輝き出すというわけです。

このジンジャーパンというのは、ショウガ入りのパンの事で、
英語では、ジンジャーブレッドといいます。
この本の日本語訳では、ジンジャーパンの事を「お菓子」と
訳している部分もありますから、パンというより
スパイスのきいた甘いお菓子のような感じでしょうか。

ジンジャーパンをおうちで作る時には、パンを焼く材料の他にジンジャーの粉末と
シナモン、クローヴ、ナツメッグなどを合わせたミックススパイス
それに、クルミ、オレンジピールなどを混ぜ合わせて作ります。
お砂糖は、三温糖を使うと味わい深く出来上がり、
ハチミツをプラスすると一層美味しく出来上がります。

メアリー・ポピンズって、魔女とか、妖精とかじゃなく見た目は
普通の人っていうところが良いんですよね。
奥様は魔女のサマンサもそうですけれどね。
でも、サマンサみたいにおちゃめなタイプじゃなく、
ちょっぴり近寄りがたい雰囲気も持っていて
子ども達を、ちゃんとまっすぐに育てようとする
毅然としたところがあるんだと思います。
これはきっと、子ども達に対する本物の愛情を描いた物語でもあるんでしょうね。

さて、話は全く変わってしまうのですが、メアリー・ポピンズのように
一風変わった、今パリで一番の売れっ子ピアニストをご存知ですか?

彼の名前は「アレクサンドル・タロー」です。

何が変わってるって、ピアニストなのに、家にピアノがないんです!(笑)

10年前に、ピアノを持たない決心をしたそうで、何故かというと、
家にピアノがあると一日中即興音楽をしたりして、遊んじゃうんですって。
だから、レッスンが出来ない。
それで、練習する時には、必要な楽譜を携えてピアノのある友人の家に行くそうです。

でも、いつも同じ場所で練習をするのは性に合わないから、
友人の家の鍵を10個も持っているんですって!
彼にいわせると、
「僕とピアノは長く付き合ったカップルのようなもの。
 少し距離をおいた方が新鮮な気持ちで、愛し合うことが出来る」のだそうです。

なんか、変わってる・・・。
だから、惹かれるのかもしれませんね。
アレクサンドル・タローは、今年アルバムリリースや、
来日コンサートも予定されていますから
興味がある方は、チェックしてみて下さいね。

では、ピアノがとんでもなく下手な坪田佳代子に、
また来週もお付き合い下さい。


  
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