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2018/09/01 放送

&.LOVE 9/1放送 漫画家 桑原太矩先生インタビュー

9時台最初のコーナー「my sweet home」で今週取材させていただいたのは、「忘れられない漫画」がテーマということで、漫画家の桑原太矩先生。

 

あやかさん曰く「これから忘れられない作品になりそう!」という、現在、good!アフタヌーンに連載中の「空挺ドラゴンズ」の作者さんです。

 

メールインタビューだったのですが、とても丁寧にお答えいただいたので、桑原先生の許可をいただき、インタビューの模様を公開いたします。

 

興味深いお話なたくさんなので、ぜひ読んでみてください!

桑原太矩先生 メールインタビュー
 
Q1.札幌出身ということで、幼少期~学生時代を札幌で過ごされたかと思います。
その頃から漫画を趣味で描かれていたんですよね?当時はどんな漫画を?
 
A.小学二年生のころ、友人たちの間で漫画を描くのが流行ったんです。みんなで大学ノートにドラゴンボールを真似して漫画を描いて。それが漫画を描き始めたきっかけです。
友人たちはそのうち描くのをやめてしまったんですが、僕は隠れてこっそり毎日のようにキャラクターの画を描き続けてました(笑)。でもストーリーのある漫画というより、自分で考えたキャラクターをただただ描いてました。
 
Q2.漫画家になろうと思ったことは?
 
A.小学生の時の卒業文集には「将来の夢:漫画家」って書いてたんですけどね(笑)。絶対に(漫画家に)なってやる!って感じではなかったです。
 
Q3.学生時代に影響を受けた漫画は?
 
A.衛藤ヒロユキ「魔法陣グルグル」小学生の時初めて買った漫画でした。
 ゆうきまさみ「機動警察パトレイバー」「じゃじゃ馬グルーミンUP!」一番好きな漫画です。
 和月伸宏「るろうに剣心」
 藤崎竜「封神演義」
 熊倉雄一「王ドロボウJING」
 木城ゆきと「銃夢」
 宮崎駿「風の谷のナウシカ」
 (以上、敬称略)
 
 
Q4.美大に進学されていますが、どうして?
 
A.高校で進路を決めないといけない時に、漠然と絵を生業にする仕事につきたいなと思って。画やデザインのための学校は専門学校しかないと思ってて、進路希望にそう書いたら、美術の先生から呼び出されて「どうして美大にいかないんだ?」って言われて。
美術を学ぶための大学なんてものがあるのか!と驚いて、先生に勧められるまま、美術予備校に通い、大学に進学しました。
なので、これといって信念があったわけではなく、一応大学も出ておきたい、画やデザインの勉強もしたいを両立できるのが美大だったと(笑)。でも、美大時代は本当に楽しかったです。
 
Q5.物語はどんなときに浮かぶんですか?
 
A.いつもひねり出しています。 雑巾を絞るようにぎゅーっと(笑)。ただ、物語よりも画を先に考えることが多いかもしれません。
それはシーンだったり、キャラクターの表情だったりするんですが、描きたい画が浮かんで、そこから話にすることが多いです。
それと、一つだけ、物語を考えるときのルールがあって、それは「キャラクターに嘘をつかせない」ということです。
物語の都合で、絶対そのキャラクターが言わないようなセリフやふるまいをさせることはしません。
逆に言えば、多少唐突であってもそのキャラクターが言いそうなセリフや振る舞いであれば、させることがあります。
そうして物語を描いていくと、ふとした瞬間に昔のエピソードが今につながったりして広がっていくことがあります。
 
Q6.「空挺ドラゴンズ」、めっちゃくちゃ面白かったです。AIR-G内にもファンがいて、感動していました。
そして、命をすり減らしながら描いているのが伝わってきました。描いていて楽しいとき、大変なときは?
 
A.一番大変なのは、やっぱりお話しを考えてる時。「ネーム」っていうコマ割りの下書きみたいなものを描くんですが、その作業が一番つらいです。
出て来ないときは本当に禿げるかと思うほど悩みます。まだ連載に慣れていない1〜2巻あたりの頃は、毎月原稿が終わると謎の高熱が出て一日寝込んでました。
 
漫画を描いてる時に楽しい瞬間っていうのは実はあんまりないかも…笑 全部しんどいです、正直。ただ、自分が想定していた以上の画がたまに描けることがあって、その時は楽しい。あと、やっぱり漫画を読んで面白かった!感動した!って言ってもらえるのが一番楽しいです。あ!あとカラーイラストは〆切に追われてなければ楽しいです笑
 
Q7.作中の龍をつかまえる。龍を食べる。という発想はどこから?
 
A.一番最初のアイデアは「龍を解体する。」でした。大きな龍をたくさんの人が足場を組んで、工事現場のように解体している画を描きました。その画が空挺ドラゴンズの出発点になってます。そこから龍を捕る話にしようと決め、捕るお話しにする以上、その終わり「食べる」ところまで描かないとそれは嘘になると思いました。龍を捕って食べるというのは自分の中では割と素直な当たり前の着想でした。
 
Q8.キャラクターは実在する人から着想を得たりしますか?
 
A.僕の場合はあまり現実の人から着想を得るということは少ないと思います。実在の人をモデルにするとあんまりうまくいかないんですよね。どちらかというと、描きながら自然とそのキャラクターが出来上がっていくというのが多いかもしれません。描きながら理解していくというか...ただ、細かい動作やクセみたいなものを取り入れることはあります。
 
 
Q9.作者として、どこに注目してもらいたいですか?
 
A.注目とは少し違うかもしれませんが...登場人物たちがどこかに実在するという気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
このキャラクターはどうしてここでこんな表情しているのだろう?何を思っているんだろう?という風に読んでもらえるのが一番豊かな漫画体験なのかなと思います。
 
Q10.ストーリーは描きながら思いつく?また物語の結末はなんとなく予想している?
 
A.僕の場合は完全に描きながら思いついてます。あとは編集者との打ち合わせで決まっていきます。なので、この先どうなるか?というのは、この漫画に関しては決まってません。ただ、ぼんやりと描きたいエピソードとかはいくつかあります。
なんとなくの筋道を最初に立てることもありますが、いざ描き始めると、どんどん思ってなかった方向に転がって行くことがよくあります。あと、変な話ですが、作者があんまりお話をコントロールしすぎると、かえってつまらないものになるんじゃないか?という思いがあって。それよりもキャラクターのセリフや行動、それによっておこる事件等を優先して、描いてしまってから考えるというスタンスです。でも、世界観や設定に関することは別で、割と初めから考えています。
 
Q11.これから先、どんな漫画を描いていきたいですか?
 
A.実は先の事はあんまり考えてなくて…描きたいものがありすぎて困るって方もいるんでしょうが、僕はあんまりそういうのは無くて。とにかく今はこの漫画を描くことしかないですね!思ってた以上にキャラクターたちが愛らしい人物になってくれているので。
 
Q12.桑原先生にとって、忘れられない漫画とは?
 
A.質問の主旨とは少し違うかもしれないんですが…「昆虫のふしぎ―全国こども電話相談室 (学習まんが・ふしぎシリーズ 4) 」という学習漫画を小さいころ寝る前に毎日読んでました。なぜか繰り返し繰り返し読んでいて、今でもページが思い出せます。僕の漫画の原体験な気がします。
 
 
Q13.ちなみに「空挺ドラゴンズ」の5巻発売はいつ頃?
 

A.11月頭に5巻発売します!どうぞよろしくおねがいします!

 

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