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2007年12月28日

「大根飴」の作り方のお話

皆さん、風邪はひいていませんか?

今シーズンは、風邪やインフルエンザが早くから
大流行ということも手伝って、加湿器が爆発的に売れているんだそうですね。
前年比、5割増しから、8割増しで売れているんだそうです。
湿度アップは、ウイルスを死滅させるだけじゃなく、
体感温度もアップさせて灯油の節約にもなるんですよね。

さて、今日は、「風邪かな?」と思ったときに大活躍する
「大根飴」の作り方を紹介します。

大根飴のレシピといっても、作り方は簡単そのもの。
なので、レシピの前に、大根の歴史を面白いエピソードと共に紹介しましょう。

大根の歴史は非常に古く、すでに古代エジプトで栽培されていたといいます。
日本へは、中国を経て渡来しました。
「日本書紀」には”於朋泥(おほね)”(大根)の名で記されています。
そして、品種改良や栽培技術が進んだ江戸時代に、
”だいこん”とよばれるようになったんです。

そして、江戸時代に、保存食として漬物や切り干しなどの加工も行われ、
庶民の食生活に欠かせない地位を築いたんですよね。

現在、作付面積・生産量ともに、減少傾向にはありますが、
今も野菜の中でトップの座を保っています。

その大根には、こんな逸話が残っているんです。
今からおよそ、300年ほど前の元禄の時代、江戸では恐ろしい病が流行していました。
原因が分からない上に、的確な治療方法もなく、
悪化すると死にまで至るということで、それが一層人々を恐怖に陥れていたんです。

「江戸わずらい」と呼ばれたこの原因不明のこの病気、
実は、「脚気(かっけ)」だったんですね。
脚気はビタミンB1の不足によっておきるもので、
この頃、庶民も白米を食べることが出来るようになっていたのですが
おかずになる肉や、野菜の量が十分でないため
ビタミンB1不足になってしまったとう訳なんです。

以前は、白米ではなく、ビタミンB1が豊富な精米されていない米や
雑穀を食べていたことから、脚気にならずにすんでいたのが
お殿様と同じ白米を食べたいという憧れが、
皮肉な事に脚気をまねいてしまったんですね。
いつもピカピカに精米された白米を食べている人ほど、
この病にかかる危険性が高いというわけです。

五代将軍徳川綱吉も、若い頃、この病気にかかり、
死ぬか生きるかの大事に至ってしまったことがあるんだそうです。
天下の名医に診てもらっても治らず、占い師にすがり、
「北西の方角に移り、土地の食べ物を食べるべし」という
お告げ通り、練馬に移り、静養を始めました。 
そこで、尾張から献上されたある野菜を栽培して食べたところ、
病気が全快したというんですね。

その野菜とは・・・、もうお分かりですよね。そう、大根なんです。

綱吉が練馬の地で作らせたこの大根は、現代では、
「練馬大根」としてその名が全国に知られるブランドとなりました。
大根はビタミンなどを豊富に含んで消化も良いんですよね。
春の七草、にもちゃんと登場しています。

「え?!春の七草に??」と思っている方。
春の七草、の”すずしろ”は大根のことなんですよ。

大根は、日本人並みならず、外国の人々も救いました。
ペリー来航の際には、幕府が大根を提供して、ビタミン不足に苦しんでいた
アメリカ船員を救ったという逸話が残されているんだそうです。

さて、それでは、風邪かな?喉がいがいがするという時に、
お奨めの大根飴の作り方を紹介しましょう。

実に簡単そのものです(笑)

大根を1センチ角に切り、だいこん1、蜂蜜1の割合で大根を蜂蜜の中に漬けます。

2~3時間経って大根がしんなりしてきたら出来上がり。

上澄みをすくってなめて下さいね。

余談ですが、芸のへたな役者のことを「大根役者」といいますが、
これは大根にとっては褒め言葉なんです。
どんな食べ方をしても中毒しない、当たらないのが大根。
つまり、大根役者は、”当たらない”役者とうことになってしまうんですが、
大根に罪はないですよね。

大根は、あたらないので食べ方は自由自在です。
煮てよし、生でよし。
冬は、大根でビタミン補給をして下さいね。

では、また来週。


  
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