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2007年12月21日

引きずり餅のお話

今日は「引きずり餅」のお話です。

私が子供の頃、我が家では、12月の25日~28日くらいまでの吉日に
毎年、うすと杵で、餅つきをするのが恒例行事でした。
母がもち米を蒸かして、父が、ペッタンペッタンと、杵でお餅をつくんです。
つきたてのお餅は、とっても熱いんですけど、
出来立ての匂いがしてすごく美味しかったですね。

さて、今の東京では見られなくなりましたが、暮れの15日から26日くらいまで
江戸の町では餅つきが盛んに行われていました。
あちらこちらからお餅をつく音と掛け声が響き、
お正月が間近に迫っていることを告げていました。

当時お餅は、買うのではなく、つくのが当たり前でしたから
お金持ちのお武家さまなどは、毎年庭で、日にちを決めて、
お抱えの職人などに餅をつかせていました。

けれども、一般庶民となると、一家に一つずつ杵とうすがあるわけもなく、
そこで活躍したのが、「引きずり餅」なんです。

この「引きずり餅」とうのは、お願いすると、町内のとびの者たちと人足4~5人が
釜や、蒸籠、うす、杵など餅つきの道具一式を持って出張してきてくれるんです。
もち米を渡すと、家の前で盛大に餅をついてくれるというわけで
その威勢の良さは、大人気となり、引きずり餅は引っ張りだことなって行きました。

町のあちこちで響く餅をつく掛け声は年末の風物詩となって
あまりの人気っぷりに、大晦日まで注文がびっしり入って
間に合わないほどだったそうです。

また、お金を出して、菓子屋や、菓子餅屋に頼んでついてもらう
「賃餅」というのもありました。
つき賃を出すから、「ちんもち」というのでしょう。
戸別訪問をしてくれる「賃餅屋」もありましたが、
店の方が忙しく、15日を過ぎると注文を受け付けてくれず
「引きずり餅」に人気が集中していったようです。

こうして「引きずり餅」でついてもらった餅は、当然お正月に食べられるのですが
何はなくともお正月三が日は「お雑煮」ですよね。

お雑煮は、地方によって、様々にようですが、多く分けて
味は「すまし仕立て」と「味噌仕立て」の2種類のようです。
また、お餅の形は、角か、丸か、そして、焼いておくか、
ゆでて柔らかくしておくかのどちらかで
加える具に至っては、細かい違いがありますね。

そもそも、この「お雑煮」というのは、古代宮廷で行われた
「歯固めの祝」の儀式に由来するものだそうです。
歯は「よわい」と読んで、年齢を意味しており、元旦は数え年で一つ年をとる日。
ですから、一年の始まりに、年齢の象徴である歯を固めて
健康と長寿を祈願したんですね。
歯固めのためにお餅が使われ、お雑煮として出されたというのが、始まりだそうです。

さて、皆さんはお正月に準備はすすんでいますか?
我が家はとりあえず、10年に一度の大・大掃除をし、いらない物を一掃しました。
なのに、まだ、いらないと思われるものが一杯で・・・。
あー、この捨てられない性格を何とか、捨てたいです(苦笑)

では、また来週。


  
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