この番組では「砂糖は脳のエネルギー源」ということで
毎月一回、頭脳明晰で後世に名を残した人にスポットを当てています。

今日は、今から105年前の12月5日に生まれた「ウォルト・ディズニー」のお話です。
一年の煤払いをする季節がやってきましたが
20代で不滅の大人気キャラクター“ミッキーマウス”を生み出し
魔法の王国を築き上げた「ウォルト・ディズニー」が、
こんな言葉を残しています。

「いつもきれいにしておけば、お客は汚さない。
　でも、汚くなるまで放っておけば、お客は益々ゴミを捨てるんだ」

彼は、かつてディズニーランド開設前に
「いつでも、掃除が行き届いていて、美味しいものが食べられる。
　そんな夢の世界を作りたい」と語っていたそうです。

ディズニーランドでは、可愛い制服を着たスタッフが、
いつもお掃除をしている姿を見かけますが
掃除もひとつのショーであるかのごとく、優雅に行われています。

巨大な王国を築き上げた、ウォルト・ディズニーの意志は受け継がれ
2006年も、ディズニーにとってエポックメイキングな出来事が様々ありましたね。

映画では「パイレーツ・オブ・カリビアン2」が大ヒット。
来年5月には、シリーズ3作目の完結篇「アット・ワールズ・エンド」
日本語にすると「世界の果てで」が公開予定。
チョウ・ヨンファや、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズが
出演するということで、すでに期待が高まっています。

また、2001年9月に開園した東京ディズニー・シーが5周年を迎えました。
このディズニー・シーは、当初アメリカ・フロリダ州の
ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートや
フランスのディズニー・リゾート・パリにもある
映画スタジオ系の施設を建設する予定でした。

でも、日本では映画文化に、欧米ほど馴染みがないだろうという判断から
世界のディズニーテーマパークで、初めて海をテーマにした
施設を作ることに変更したんだそうです。

さて、数々の神話を生み出してきたウォルト・ディズニーの
快進撃はミッキーマウス誕生から始まりました。
ミッキー誕生の陰には、実は苦汁の物語があったのです。

1926年、ウォルト・ディズニー25歳の時、
ウサギを主人公にしたシリーズ漫画の制作を提案された彼は
ウサギのキャラクターを考え、心血を注いで
このキャラクターを人気者に育て上げました。

配給は、チャールズ・ミンツに委任されましたが、
このウサギのキャラクターが大成功を収めたため
ミンツは、ディズニースタジオからトップアニメーターを引き抜き、
このキャラクターの商標を独占してしまったんです！！

全精力を傾注した貴重な作品が自分のものでなくなり、
面倒をみたスタッフにも裏切られて
彼は「今後二度と、他人の下で働くものか」と、心に固く誓ったのです。

そして、この件で落胆しハリウッドに戻った彼は、小さなネズミのスケッチを書きます。
彼はそのネズミに「モーティマー」という硬い名前を考えたのですが
彼の奥さんが、より親しみやすい「ミッキー」と命名したのです。

ミッキーは、世界初の完全トーキーアニメーション映画「蒸気船ウィリー」で
スクリーンデビューを果たし、これが大成功。
ミッキーマウスの人気は急上昇し、ウォルト・ディズニーは、
成功への階段を駆け上がってゆくことになるんですね。

蒸気船ウィリーの後も、彼のアニメーション制作への熱意は留まることなく
「白雪姫」「ピノキオ」「バンビ」「ファンタジア」など長編作を発表。
32ものアカデミー賞も手に入れました。

そして、1955年、ついに魔法の王国ディズニーランドを、
1700万ドルという巨額な資金を投じて建設したんですね。

因みに、初期の映画では、ウォルト自身がミッキーマウスの声優を演じていました。

また、鉄道マニアとしても知られており、彼が作った
夢の国「ディズニーランド」には、必ず鉄道が走っています。

余談ですが、フロリダのディズニーリゾートにも確かに
鉄道が走っていたのですが、山手線のように逆周りがなく
降り損ねたら、グルッと一周するまで、じっと我慢で
乗っかっていなければならないのが辛かったですね・・・。

くれぐれも、降り損ねにご注意を（笑）

では、また来週！