修学旅行から帰ってきた娘が、リンゴケーキとリンゴあめを
お土産に買ってきてくれました。最近のおやつはリンゴ尽くしです（笑）

今日は、お菓子にも良く使われる、古来から色々な
お話の中に出てくる「リンゴ」のお話です。

先月2007年のミスユニバース世界大会で、日本人ダンサーの
森理世（りよ）さんが優勝し、大変な話題になりましたね。
世界一が日本人なんて本当に嬉しくなってしまします。

ところで、最も美しい人ではなく、神様は誰なのか、皆さんはご存じでしょうか？

ギリシャ神話の中に「黄金の林檎」というお話があります。
天界の神々が招待された盛大な結婚式の最中に、「一番美しい女神へ」と
書かれた黄金の林檎が投げ込まれたんです。
すると三人の女神が名乗りをあげ、みな私こそ一番の美女と譲らず、
激しく林檎を奪い合ったんです。困ったのは、最高神のゼウスです。
審判を頼まれたものの、後々の事を考えると怖くて誰も選べません。
そこで、地上にパリスという男がいるからそやつに決めてもらおうと、言ったのです。
3人の美女というのは、「天界の女王でゼウスの妻でもある、ヘラ」
「愛と美の女神、アフロディーテ」「知恵と戦いの女神アテナ」です。

パリスが選んだのは、アフロディーテで、これで天界一の美女が決まったのです。

ですが、この話には裏があるのです。
実はパリスは3人の女神があまりに魅力的で選べなかったんです。

そこで、女神たちが、自分を選んでもらおうと買収工作に出たんですね。
戦いの神アテナは「私を選んでくれたら何にも負けない力と知恵を上げよう」と言い、
ゼウスの奥さんヘラは「最高の権力をやろう」と言いました。
そして、愛の女神、アフロディーテは
「世界一の美女をあなたの奥さんにしてあげます」と言ったのです。
このアフロディーテの言葉にパリスは飛びついたというわけで、
ゆえに、アフロディーテが天界一の美女に選ばれたわけです。
まぁ、それにしても、神様なら譲り合いの精神ってものを持って欲しいものです。

さて、こんな風に神話にも登場するくらい、古来からなじみ深い果物である「林檎」。
林檎はバラ科の落葉樹で、有史以前から栽培されています。

日本へは、江戸時代に中国から伝わったそうですが、本格的に栽培が始まったのは、
明治初期に西洋種が伝わり品種改良されてからのようですね。

近くのスーパーの並んでいる品種でも、時々知らない名前のものが
登場するくらいですから、林檎の種類というのは本当に沢山あります。

世界には、なんと2,000種類もあるといわれていて、
○○と○○を交配した○○という風に、林檎たちには、
父、母、兄弟に、いとこ、はとこと親戚がいっぱいいます。
そうやって、どんどん美味しい品種が生まれて行くんですね。

その沢山の品種の中でも、日本の林檎の代表格といったらやはり、「ふじ」でしょう。
世界の品評会でグランプリをとれるほどの品種です。
甘みと香りが強く、程良い酸味が特徴です。海外でも多く栽培されており、
世界に3番目に多い品種だそうです。

ところで、ふじの名前の前に「サン」とカタカナでついた
「サンふじ」というのもありますね。
名前にサンがつくのは、生育の課程で林檎の実に袋をかけず、
太陽の光をいっぱい当てて、甘みを増した林檎のことをいいます。

このサンふじよりも進化した「みかくふじ」という林檎が去年の秋登場したんです。
長野で開発されたものなんですが、従来のももよりも薄くて太陽の光を
通しやすい袋をつかった林檎です。従来のふじより、甘みが強く、
サンふじよりも農薬が直接かかりづらいという、
良いとこ取りの林檎がこの「みかくふじ」です。
初めのうちは主に贈答用に出荷する予定ということですが、
そのうちこの「みかくふじ」が主流になってくるのかもしれませんね。

最後に余談ですが、さきほどの「黄金の林檎」に登場した
ギリシャ神話の美しい女神の一人ヘラは、別名ジュノーといわれ、
6月はこの女神ジュノーの月であることから、
この月の花嫁は幸せになれるといわれているんですよね。

ただ、ヘラはだんなさんの最高神ゼウスが浮気をするたびに、
不倫相手の女性をそれはもう、酷い目にあわせますから、男の人にとっては、
幸せの女神どころか、なるべくさけて通りたい神様でしょうね（笑）

では、また来週！