久仁子の本棚
2021/02/19 放送
📙「ゆびたこ」

もうすぐ1年生なのに
指しゃぶりがやめられない女の子。
あるひ突然、親指にできてた指たこが
喋り始めます。しかも関西弁!
「あんたがいっぱい吸うてくれたから、
こんなに成長できたわ。
これからも、もっと指しゃぶりして、
わいのこと大きくしてや〜」
作者のくせさなえさんも、小さい頃、
指しゃぶりしてたそうです。
📗「くまさんのまほうのえんぴつ」

あるところに、描いたものが本物になる
魔法の鉛筆をもったくまさんがいました。
こまったことにぶつかると、
この鉛筆をつかって絵をかき、
きりぬけていたのです。
人気作家アンソニー・ブラウンと
子どもたちがつくった斬新なコラボ絵本で、
子どもが提案するお題に
アンソニーブラウンがどう答えるか、
というのも面白いところです。
主人公のくまさんのように、
誰だって未来を描く
鉛筆をもっている。
みんなで助け合いながら
明るい未来をつくろうという、
前向きなメッセージが伝わってくる絵本です。
📘世界で一番貧しい大統領のスピーチ

南米ウルグアイのムヒカ大統領。
質素な背広にネクタイなしのシャツ。
給料の大半を貧しい人のために寄付し、
大統領の公邸には住まず、
町からはなれた農場で
奥さんとくらしています。
花や野菜を作り、
運転手つきの立派な車に乗るかわりに
古びた愛車を自分で運転して、
大統領の仕事に向かいます。
ウルグアイの人びとは
彼のことを親しみをこめて
「ペペ」とよんでいます。
この絵本の内容は国際会議で
発言した彼のスピーチ。
みんなの幸せを願い、行動する人を
ワタシはリーダーと呼びたい。
📕父さんはどうしてヒトラーに投票したの

ミュンヘン近郊の町で、
楽器店を営む両親と、
障がいをもって生まれた妹と暮らす少年。
彼の眼を通して、ヒトラーの台頭から、
政権へ反対する者の逮捕、
ユダヤ人差別・弾圧、
障がい者の隔離をはじめとした
ナチスの支配、第二次大戦と
ナチス・ドイツの敗北までを描いた物語。
戦争が終わり、廃墟となった
ミュンヘン郊外の町で、
兵隊から復員してきた父親に少年は、
「父さんはどうしてヒトラーに投票したの?」
と問いかけます。
ワタシ達大人は
次の世代の為になにをすべきかを
教えてくれる絵本です。