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[過去の放送]

2015年6月14日

ポプラ

 今週のキーワードは<ポプラ>。
お話をうかがったのは「北海道大学大学院
地球環境科学研究院 教授 露崎史朗さん」です。

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オンエア-1を聞く

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空に向かって、垂直方向に伸びた短い枝と
高くすらりとした立ち姿が美しいポプラ。
道路の並木や公園などにも植えられ、
北海道の至るところで爽やかな緑を提供してくれています。
そう、北海道の景観に欠かせないポプラですが、
元々は外国から移入されたもので、
ヤナギ科ヤマナラシ属の多くの種類を総称して
ポプラと呼んでいます。
なかでもよく知られている北海道大学のポプラ並木は、
正式和名「セイヨウハコヤナギ」といいます。
この種の原産はイタリア北部のポプラで、私達がイメージする
すっとした竹ぼうき状のスタイルをしています。
他、セイヨウハコヤナギとは違って、もっと横に広がる種類もあるそうです。
明治36年(1903年)、札幌農学校に農場の風よけとして植えたのがその始まり。
ポプラは耐寒性が高く、成長が早いので、
開拓時代から道内各地に防風・防雪林、公園などの
敷地境界などとして植えられてきたのです。

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高さは30mにも達する落葉広葉樹。その葉は広三角形で、
葉の根元(基部)が細く平らな柄になっているため、
風によくなびきシャラシャラと
風の強い日にはザーザーという音を立て揺れています。
また、ポプラは雌花だけをつける木と雄花だけの木に
それぞれ分かれている雌雄異株の樹木で、春先に花を咲かせます。
花が終わると、綿毛に包まれた種を大量につけ、
この種が風に飛ばされ空中を舞います。
(このような種子の散布スタイルを「風散布」といいます。)
英語で、ポプラの仲間をコットンウッド(綿の木)とも
呼んでいるのはそのため。初夏にたくさん舞っています。
ポプラはパイオニアツリー(先駆樹種)。
荒れ地にいち早く生育する木です。
ですから例えば、同じ仲間のドロノキは、
噴火を繰り返してきた洞爺湖・有珠山周辺の代表的な木のひとつです。

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 防風林などの目的で古くから多く使われてきたポプラ・・・
北海道にはポプラの巨木が連なる見事な景観があちこちで見られ、
美しい、北海道らしい風景のひとつとして親しまれています。
しかし、その一方、寿命がくると倒れやすいという問題もあるようです。
樹木のなかでは寿命が短く、100年経てば、
また、高さ30mにも生長すると十分な老木だといいます。
露崎先生は「美しいポプラ並木は北海道のシンボル。
しかし、そこをどう両立していくのかを
今後、考えていかなくてはならない課題である。」とおっしゃっていました。

●今週のプレゼントは“ポプラ製のスツール”です。

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番組の感想をそえて、6月20日(土)までに応募してください。
来週のキーワードは「札幌ラーメン」です。

<ディレクターYの編集後悔記>
北海道大学のポプラ並木のことも聞きました。
11年前の台風で50本あったポプラのうち、
およそ4割、約20本が倒れたそうです。
そこで再び植えているそうです。
若い木を植えているため本数を増やして、
今は約70本あるんですって。
本数は戻りましたが、木の高さがまだ低いとのこと。
あと10年から20年で元に戻るそうですよ。


  
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北海道創価学会


山口 由美
Yumi Yamaguchi

私たちの住む、ここ北海道には、まだまだ、知らない自然や文化、そして歴史の魅力が一杯あると思いませんか。

知っているようで知らない「コト」や「モノ」の宝庫。まさに北海道は宝島ですね。

この番組は、毎週いろいろなキーワードについて、北海道の自然が持つ魅力や不思議をゲストの方のお話を交えながら、楽しくゆったりとお送りするプログラムです。

さて、今週はどんな宝物に出会えるでしょうか。