2011年5月28日 0:00
“奇跡のリンゴの木村さん”&こだわりの本棚(34)
石川県能登半島にある羽咋(はくい)市に行ってきました。
無農薬の肥料で育てる「奇跡のリンゴ」で有名な木村秋則さんの
自然栽培塾に参加してきたんです。
木村さんの人間的魅力にあふれた塾でした。
田んぼを浅く大きく耕し、苗を植え、2週間くらい経ったら
タイヤチェーンを引っ張って除草するなど、
独特の木村式自然栽培法を学びます。
浅く耕すことでバクテリアの力を引き出し、大きく耕すことによって
雑草が伸びるのを抑える効果があります。
弘前在住の木村さんが長年にわたって観察し、実験を重ねて
編み出した方法です。
木村さんは、農薬や肥料を使わずに作物がうまく育つのは、人の目と手が
農薬や肥料のかわりを果たすからと何回も語っていました。
種をまくときは心の中でそっと種に向かって「目覚めなさい」と
声をかけるそうですよ。
その木村さんが雑誌「eclat(エクラ)」6月号で、家庭菜園やプランターでも
自然栽培をすすめています。
その中でびっくりするのが、トマトの植え方。
トマトの苗は植える前に先端の葉っぱだけ残してすべて切り落とし、
斜めに寝かせて横植えます。
翌日には先端の茎が立ち上がり、葉が上を向いてくるから不思議です。
水はできるだけ最小限、また、大豆の種を一緒にまくのが木村式。
大豆の根につく根粒菌が肥料の役目を果たすというわけです。
私も、木村式トマトの横植えを実践しています。
◆こだわりの本棚 (34)
木村秋則 著「リンゴが教えてくれたこと」(日経プレミアムシリーズ)
農薬なしではリンゴは育たないという常識を覆し、無農薬無肥料の
リンゴ栽培に成功した木村さん。その間11年。
その苦難の日々、あきらめずに学んだ自然の摂理、農家としての
生き方などが綴られています。
木村さんの人間としての生き方の魅力が詰まった1冊。
2011年5月21日 0:00
“東京の白石農園”&こだわりの本棚(33)
東京・練馬区にある白石農園に行ってきました。
江戸時代から300年も続く農家で、住宅地の中で農業体験農園
「大泉 風の学校」を運営しています。
野菜作りのノウハウを教える農家の指導付き市民農園。
カルチャーセンター方式で1区画約30平方メートルの体験農園が
125区画あります。
白石さんの指導を受けながら年間約20種類の野菜を育てますが、
参加者は講習会の時にみんなで種を植え、そのあとは週に1,2回
草取りや水やりに通ってきます。
周囲が宅地化する中で、都市で農業を続けていくために、仲間の農家や
区役所と話し合いを重ねて考え出したというこの農業体験農園の
取り組みは、日本農業賞のグランプリにも輝いています。
白石農園の横にはイタリアレストランの「La 毛利」もあります。
畑を眺めながら、白石農園の野菜をふんだんに使ったランチを
いただいてきましたが、とってもおいしかったですよ。
◆こだわりの本棚 (33)
長尾正克 編著
「グリーンツーリズム~北海道からの発信」(筑波書房)
各地の特徴ある取り組みを丹念に取材。
写真や表も多く、これからグリーンツーリズムをはじめよう
という方にはよいテキストにもなると思います。
グリーンツーリズムの説明から始まり、北海道での特徴
そして各地の取り組みとして鹿追や新得、富良野、美瑛、長沼、
また、地域間ネットワークである「そらちDEいーねっ」などの活動も
紹介されています。
2011年5月14日 0:00
“サムパブ”&こだわりの本棚(32)
国民一人当たりの野菜の年間消費量、世界第1位は中国で280㎏、
韓国は220㎏…日本はその半分くらいなんだそうです。
韓国というと“焼き肉”!をイメージしますが、ナムルやビビンバ、
キムチなど野菜料理もたっぷり食べます。
「野菜をたっぷり食べればきれいになれる」と、考えている人が
多いそうですよ。
そこで、女性に人気のサムパブという野菜をたっぷり食べられる
料理を紹介しましょう。
サムは包む、パブはご飯という意味で、数種類の葉っぱを
重ねあわせて麦ごはんやナムル、たれを包んで食べます。
包む野菜は、サンチュ、ちこり、サニーレタス、茹でたキャベツや白菜。
韓国ではご飯は大麦を混ぜて炊くのが一般的で、ナムルはにんじん、
モヤシ、玉ねぎ、シイタケ、ゴボウなどいろいろなナムルを用意し、
タレにはサムジャンというお味噌にコチジャン、長ネギのみじん切り、
すりゴマ、砂糖、酢などを混ぜ合わせたもの。
青唐辛子の小口切りの醤油漬けなどもおいしいんですよ。
葉野菜を重ねてご飯やナムル、たれを包んで…。
これからの季節はアウトドアでもおいしそうですね。
◆こだわりの本棚 (32)
梅沢 俊 著「新 北海道の花」(北海道大学出版会)
花の名前を知るために、花の色で調べる図鑑です。
野の花に詳しい 植物写真家の梅沢俊(うめざわしゅん)さんの
本で2100種類もの花が登場しています。
詳しい説明と豊富な写真でよく似た花の違いもわかりやすく紹介
されています。
2011年5月7日 0:00
“みなほっの杜”&こだわりの本棚(31)
道南の海産物や農産物を売り込もうと「みなほっの杜」という
協同組合が頑張っているんですね。
鹿部町の水産会社は噴火湾のたらこを漬けた醤油味の明太子や
昆布風味の明太子など、福岡に負けない味を作り出しています。
今金町では電子レンジで簡単にできるチャンチャン焼きの冷凍食品、
せたなはイカのビネガー漬け、森町の煮たタコ、秋サケのスモークなど
おいしい海産物がいろいろとあります。
農産物では、森町の有機栽培のカボチャをペースト状に裏ごし
したものがとてもよい味です。
甘味が濃くて高級レストランでも使用されています。
まだまだ食べてみたい、買ってみたい商品がいろいろありますので
「みなほっの杜」のHPをご覧ください。
◆こだわりの本棚 (31)
「エンジニアの野外手帳
北海道のためにできること12の点描」(共同文化社)
札幌の建設コンサルタントのエンジニアたちが仕事の中で出会い
発見した、北海道を巡る意外なエピソードをエンジニアならではの
視点でつづっています。
石狩川の治水工事や定山渓国道の話など、北海道開拓の歴史も
伝わってくる一方で、公共事業も転換期を迎え、
新たな時代に対するエンジニアたちの志も見えてきます。
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プロフィール
林 美香子
4月12日生まれ 牡羊座 B型 札幌市出身
北海道「スローフード&フェアトレード研究会」の代表、農林水産省「食と農の応援団」メンバーも勤めてます。
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林美香子のプロフィール
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